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Long and winding road 第1章 迷える羊たち

「ええ、あなたの結婚申し込みをよろこんでお受けします、私の愛しい方!」

メアリーは恋人ジョンが自分の指にダイヤモンドの婚約指輪を滑らしている間、

じっとジョンの目にをみていた。彼の申し入れを、彼女は間髪をいれず承諾した

のだ。彼らは優しくキスをしあった。ジョンは舌をおそるおそる彼女の唇の奥

に伸ばされ、彼女はそれをいやがらずに、互いに唇を離すまで彼らは舌をからめ

あったのだった。彼らは結婚するつもりだったが、二人とも宗教的に厳格な家庭

環境だったため、結婚式の夜まで純潔は守られるはずだった。彼らはともに良い

家庭に育った敬虔な若いクリスチャンで、高校時代に知り合い、長い間お互いを

見てきたが、衣服の下を見たことはなかった。フレンチキスを交わし、ジョンが

神経質にメアリーの胸を撫でることはあっても、二人は自制心を失わなかった

のだった。

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「こっちへおいで、帰り道を探さなくちゃ。家族が心配しているだろう」

ジョンはつぶやくと、ピクニックのかたずけを始めた。二人はようやく見つけた

時間を使って田舎へドライブをしたのだった。日曜日で自分たちのほかは何時間も

人影を全くみなかった。

 彼らは果てしなく続く田舎道を2時間あまりも迷走したあげく、2時間たって

ようやく自分たちが完全に道に迷ったことに気がついたのだった。まだ携帯電話

もカーナビも普及していない時代で、道を尋ねるヒトにも合わず、標識もない

夕暮れの田舎道だった。さらに悪いことに車の調子までおかしくなった。ヘンな

音がしたかと思うとゆっくりとスピードが落ち、とうとう動かなくなってしまった

のだ。ジョンはエンジンの再起動を試みたが無駄だった。二人は顔を見合わせて

ため息をついた。

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「どこかで電話を借りよう。近くに農家かなにかあるだろう」

ジョンはつとめて明るい調子でいい、メアリーもうなずいた。そのあたりは

木々が生い茂って見通しが悪かった。元来た道をたどろうと車を降りて

歩き出した2人だったが、日はすでに大きく傾き、夕暮れが近かった

約半マイルほど歩いたあと、彼らは郵便受けを見つけた。郵便受けの脇から

森の方へつながる道をあるいていくと、突然視界がひらけ、別荘のような建物

が立ち並ぶ一角に、大きな洋館が見えた・・助かった!!彼等はともかくホッと

して無言で抱き合うと、その大きな洋館の玄関のドアまで歩き、ノックした。

数分後に、魅力的なブロンドがドアを開けた。彼女は伝統的なメイドの衣装を着て

いた。彼女は玄関にたたずむジョンとメアリーの姿を上から下までずっと眺めて

から、眉を吊り上げるようにしていった。 "どうかなさいましたか?”
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